前回の記事に引き続き、ホラー映画の悪役たちが大集合したイラスト、どの映画の誰なのかを解説していきます。今回は上から二段目の面々についてです。では行きましょう!
ダミアン『オーメン』(1976)
一番左の、帽子をかぶった少年は、悪魔の子、ダミアンです。獣の数字である「666」のあざがあります。周囲の人間たちを次々と殺す、邪悪な存在でした。
監督は、その後『グーニーズ』や『リーサル・ウェポン』などを撮るリチャード・ドナー。主演の父親は、『ローマの休日』や『アラバマ物語』の名優、グレゴリー・ペックが演じました。
アニー『ミザリー』(1990)
その隣のむすっとした中年女性は、『ミザリー』に出てくる、小説に以上な執着を見せる偏執的な女性、アニーです。事故にあった作家・ポールを救出しますが、そのまま監禁してしまいます。
原作はスティーヴン・キングの小説。このホラーの巨匠は、このあとのキャラクターの解説でもたびたび登場することでしょう。アニーを演じたのは、名脇役のキャシー・ベイツで、本作ではアカデミー主演女優賞を受賞しました。
アレックス『時計じかけのオレンジ』(1971)
黒いハットをかぶった男は、「ドルーク」という不良少年グループの一員であるアレックスです。夜な夜な思いついたように暴力を奮いながら街中を闊歩しています。
『2001年宇宙の旅』のスタンリー・キューブリックの監督作品であり、この映画がきっかけとなり、映画における暴力表現の基準が変わったと言われています。
レプリコーン『レプリコーン』(1993)
獣のような見た目の生き物は、アイルランドの伝説の悪の妖精、レプリコーンです。金貨を取り返すために人間たちを襲撃します。

日本ではぜんぜんなじみないね!
ブラッド・ピットの元妻であるジェニファー・アニストンが、売れる前に出ていたことでも知られています。
レザーフェイス『悪魔のいけにえ』(1974)
ポップコーンをかかえた大男は、『悪魔のいけにえ』に出てくるレザーフェイスです。殺人一家の末っ子で、人間の顔の皮をかぶり、チェーンソーを武器としています。
スラッシャー映画の先駆けとも言える映画で、監督は『ポルターガイスト』と同じトビー・フーパーです。レザーフェイスは特に人気のあるキャラクターで、その後も多数の続編やリブート作品が作られました。
フィッシャーマン『ラストサマー』
真っ黒のマスクをかぶっているのは、過ちを犯した男女の学生たちを次々に襲う殺人鬼、フィッシャーマンことベンジャミン・ウィリス。おおきなかぎ爪が武器です。
2021年にはドラマとしてリメイクされ、アマゾンにて配信されました。
ハエ男『ザ・フライ』
口から溶解液を出している生き物は、『ザ・フライ』に出てくるハエ男。その名の通り、ハエと人間が混ざった存在で、科学実験中に誕生してしまいました。
監督は『ヴィデオドローム』や『ヒストリー・オブ・バイオレンス』など、おぞましくも個性的な映画を生み出し続けるデヴィッド・クローネンバーグ。主演のハエ男は『ジュラシック・パーク』や『グランド・ブダペスト・ホテル』のジェフ・ゴールドブラムが怪演しました。