2021年10月15日、SF超大作の『DUNE/デューン』が公開されます!
前回の記事では、主演のティモシー・シャラメが出演するおすすめ映画をご紹介しました!

なんか、アオハル!ってかんじの映画ばっかりだったなあ〜
『デューン』企画の第二弾。今回は、そんな主人公の一家に仕える剣士で、彼を導き能力を開花させる役割のガーニー・ハレックを演じた、ジョシュ・ブローリンが過去に出演した、おすすめ映画をご紹介します!
『ヘイル、シーザー!』(2008)
1950年代のハリウッド。キャピトル・ピクチャーズという映画スタジオに勤めるエディの仕事は、女優の闇営業をもみ消すなど、映画製作に関わるあらゆるトラブルを解決することでした。ある日「ヘイル、シーザー」という映画の製作が進行する中、主演俳優のスター、ベアード・ウィットロックが撮影中に睡眠薬をもられて誘拐される、という事件が起きます。彼をさらったのは共産主義に傾倒した脚本家たちで、スタジオに10万ドルの身代金を要求します。訛りのキツい役者をキャスティングに怒り心頭の監督を説得したり、水中バレエのスター女優が妊娠したりと、数多くの難題を抱えていたエディですが、やり手で図太い彼は、その全てを解決すべく奔走するのでした。
コーエン兄弟お得意の、犯罪が題材の飄々としたドタバタコメディです。登場するそれぞれのキャラクターが立っていて、巧妙なセリフの応酬にくすくすと笑える一方で、古き良き時代のハリウッド映画の表と裏を、少々の皮肉を交えながらも愛情を持って描いています。
ジョシュ・ブローリンは主役のエディを演じました。共演には、スターのベアード役に、『オーシャンズ11』(2002)や『マイレージ・マイライフ』(2009)のジョージ・クルーニー。訛りのきつい大根役者には、その後『ハン・ソロ』(2018)に抜擢されたオールデン・エアエンライク。妊娠した女優には『ロスト・イン・トランスレーション』(2003)や『ブラック・ウィドウ』(2021)のスカーレット・ヨハンソン、その他にも、レイフ・ファインズ、ティルダ・スウィントン、チャニング・テイタム、ジョナ・ヒル、ドルフ・ラングレンなど、そうそうたる個性的なメンバーが出演しています。
また、コーエン兄弟とジョシュ・ブローリンのコンビは、一風変わった本格派スリラーの『ノーカントリー』(2007)や、骨太な西部劇『トゥルー・グリット』(2010)でもタッグを組んでおり、こちらも必見です。
『オールド・ボーイ』(2013)
ジョーは、昼からこっそり酒を飲んで働くダメ男。離婚した妻には、娘・ミアの3歳の誕生日を忘れていたことで非難され、大事な商談も上手く行かず、ついに会社をクビになります。その日、浴びるように酒を飲んで泥酔した彼は夜の街をさまよいます。ふと目が覚めると、そこはモーテルの一室でした。窓は無く、入り口の扉には鍵がかけられていました。定期的にドアの下の小窓から粗末な食料と酒は差し入れられるものの、大声で叫んでも誰も助けに来ません。ある日、部屋に睡眠ガスが放たれ、彼が意識を失っている間に、髪の毛や精液などが採取されました。そしてその後、備え付けられたテレビから、元妻が殺害され、彼が容疑者として捜索されている、というニュースが流されます。彼は、監禁や殺人の背後にいる存在に復讐をするべく、酒を断って体を鍛えるようになります。そして20年が経ったある日、突然何の前触れもなく、彼は開放されるのでした。
『JSA』(2000)や『お嬢さん』(2016)のパク・チャヌク監督による2003年の韓国映画『オールド・ボーイ』のリメイクです。この、真実にたどり着いたときにあっと言わされる巧妙なミステリーは、元々は土屋ガロン・嶺岸信明による日本の漫画が原作。その空気感をきちんと残したハリウッド焼き直しとなりました。
ジョシュ・ブローリンは、主役のジョーを演じます。生来の強面でありながら、情けない顔もきちんと似合う彼にぴったりの役柄でした。
監督は、『マルコムX』(1992)や『ブラック・クランズマン』(2018)など、人種差別を題材とした社会派の映画を数多く発表しているスパイク・リーです。共演には、『GODZILLA ゴジラ』(2014)や、『アベンジャーズ』シリーズのエリザベス・オルセンや、『パルプ・フィクション』(1994)や『アンブレイカブル』(2000)のサミュエル・L・ジャクソンなどが名を連ねています。
『メン・イン・ブラック3』(2012)
犯罪を犯す宇宙人たちを取り締まる秘密組織「MIB」のエージェントである、コードネームJとKの2人は、ある日通報を受けて中華料理屋を訪れます。そこに突如現れて襲撃をしてきたのは、過去に腕を撃ち落とされて逮捕されたことで、Kに深い恨みを抱いている、凶悪な連続殺人犯・ボリスの一味でした。彼は、過去に戻ってKを殺しに行くと告げ、その場を立ち去ります。その後、何かに思い当たったようなKは、「ボリスのことは忘れろ、知らないほうがいいこともある」と、いつになく歯切れが悪く、その態度にJは困惑します。その翌日、MIB本部に出勤すると、Kははるか昔にすでに死んでいて、現実が改変された世界になっていました。Jは、タイムマシンに乗り込んで1969年へ移動し、殺される前の若きKを発見、バディを組んでボリスの手がかりを探すのでした。
『インディペンデンス・デイ』(1996)や『アラジン』(2019)のウィル・スミスが主演を務める、人気SFコメディシリーズの3作目、今回はアポロ11号が打ち上げられる時代が舞台です。多次元世界を通じて複数の未来を予知するグリフィンというエイリアンも登場し、本格的なタイムトラベルモノになりました。
ジョシュ・ブローリンは、『JFK』(1991)や『逃亡者』(1993)などのトミー・リー・ジョーンズが演じる、エージェントKの若い頃を担当。生真面目ながらもチャーミングなキャラクターを見事にコピーしました。

トミー・リー・ジョーンズはもうすっかり缶コーヒーの人になったよねー
『グーニーズ』(1985)
海辺の街に住む少年のマイキーには、お調子者のマウス、発明好きのデータ、おっちょこちょいなチャンクという親友がいました。彼らは自らを「グーニーズ」と呼んで、いつもいたずらばかり。そのやんちゃさには、マイキーの兄のブランドも手を焼いています。兄弟の家は、ゴルフ場開発のために立ち退きが迫られていましたが、父親のアービングの収集癖により、借金がかさんでいたこともあって、家を失うことは避けられそうにありません。しかし、少年たちは自宅を買い戻すためになんとか金を手に入れようと、立入禁止の屋根裏部屋に侵入し、父親が集めた骨董品をあさりはじめます。すると、伝説の海賊「片目のウィリー」が隠した金銀財宝の地図を発見したため、その捜索に乗り出すのでした。
当時の日本でも一躍ブームとなったアドベンチャー映画です。様々な謎と仕掛けが繰り出す地下の洞窟の探検は、子供の頃の純真な好奇心を思い起こさせてくれます。また、憎まれ口をたたき合いながらも活き活きと画面内を駆け回る子供たちが魅力的です。
マイキー役のショーン・アスティンは、その後『ロード・オブ・ザ・リング』(2001)で主人公の従者役を演じるなど、今でも役者として活動を続けています。また、データ役のキー・ホイ・クァンは、『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』(1984)でも活躍、現在はアクション指導者として映画製作に関わっています。
そして、ジョシュ・ブローリンは本作が映画デビュー、主人公の兄を初々しく演じていました。
『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018)
マイティ・ソーの故郷であるアスガルドの宇宙船が、サノスの一味によって襲撃され、パワー・ストーンとスペース・ストーンが奪われます。彼の計画は、石を全て集めて願いごとをし、全宇宙の生命を半分にすることでした。かろうじて逃げ出したハルクは地球に到着、ドクター・ストレンジとアイアンマンにそのことを告げますが、サノスの手下に急襲され、石を持っていたストレンジは宇宙に連れさられます。一方で、宇宙を航行していたガーディアンズは、漂流していたソ―を発見して助けます。そして状況を聞いた彼らは、先回りして石を守ろうと惑星ノーウェアへ向かいます。その頃地球では、マインド・ストーンを持つヴィジョンとスカーレット・ウィッチの元にもサノスの手下が到着しますが、キャプテン・アメリカとブラック・ウィドウが駆けつけて応戦するのでした。

誰が誰?ストーン?何言ってるかわかんないよ!
それまで別々の単独映画で活躍していたMCUの人気者たちが、ついに全員大集合する作品です。それまでも『アベンジャーズ』(2012)や『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』(2015)など、同じつくりの作品はありましたが、今回の、続編『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)との2部作は、そのスケールが桁違いとなりました。
前編である本作は、サノスの物語であると言って良いでしょう。彼の目線で、その目的や信念が丁寧に描かれていき、その非道な行いにも、どこか共感を覚えてしまいます。その一方で、『エンドゲーム』では、アベンジャーズ側に視点を戻し、それを真っ向から否定して報復を果たす、という構図になっていました。
そんなサノスを演じたのがジョシュ・ブローリン。その造形はモーション・キャプチャでCGになっているものの、きちんと彼の顔を踏襲していました。ロバート・ダウニー・Jr、クリス・ヘムズワース、クリス・エヴァンス、クリス・プラット、スカーレット・ヨハンソン、マーク・ラファロ、個性的な面々に負けず劣らず、その存在感を発揮してくれました。